日本行政書士会連合会と連携した行政書士の政治団体 「日本行政書士政治連盟」
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日本行政書士政治連盟
会長 井口 由美子
平素は、本連盟の活動にご理解とご協力をいただき誠にありがとうございます。
皆様ご承知の通り、令和元年11月に前年度から引き続き要望しておりました「行政書士法の一部を改正する法律」が成立し、12月4日に公布されました。この法改正の内容については月刊日本行政の令和2年3月号「行政書士法の改正について」で詳しく解説されておりますので、ご一読ください。
さて、皆様はこの法改正の審議がどのような手順で進められるかをご存じでしょうか。行政書士法は昭和22年2月22日、議員立法により成立し、数回の法改正を経て今日に至っておりますが、全て議員立法によるものです。
法案の作成には内閣提出法案いわゆる「閣法」と議員提出法案の「議法」があります。
「閣法」は各省庁の役人が起案し内閣法制局で精査した後、閣議を経て国会に提出されます。一方「議法」は衆議院法制局で条文の素案が作成され、関係省庁の意見を取り入れたうえで原案が整います。
その後は、行政書士法の改正では各党の行政書士制度推進議員連盟(懇話会)の合同会議を経て、各党において党内手続きが行われます。現在は自由民主党、公明党、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党に議員連盟があります(公明党は議員懇話会)。
各党において意思決定がなされた後に、衆議院の総務委員会で審議が行われ、その後、衆議院総務委員長提案により衆議院本会議で審議、通過の後、参議院の総務委員会で審議、可決承認の後、参議院総務委員長提案により参議院本会議で審議、ここで可決承認されてやっと念願の「成立」となります。大まかな流れは以上の通りです。
ここで申し上げたいのは、原案の作成から意見のとりまとめ、会議日程の調整に至るまで、私共の法改正の実現は全て国会議員の先生方に委ねられているということです。
重ねて、ぜひ知っておいていただきたいのは、国会審議はあくまでも内閣提案法案である「閣法」の審議が最優先であるということです。したがって、「議法」の審議により国会の審議日程に影響が出ないよう全会一致が大原則です。多忙な中、議連総会の開催や党内手続きを行っていただくため、私共の説明不足で全会一致とならず審議が空転するようなことは絶対避けなければなりません。そこで党、会派を超えて法改正要望の趣旨説明を行い、ご理解いただかなければなりません。そのために、私共政治連盟は各党の議連の先生方、衆参両院の総務委員会の役員並びに各委員の先生方にご理解とご協力をお願いに伺っております。
今回の法改正は、臨時国会という非常にタイトな審議日程の中、日政連会長として参議院本会議場の傍聴席で成立の瞬間に立会う機会をいただいたことは感慨深く、この法改正に関わっていただいた全ての議員の先生方のご尽力に只々感謝の一言でした。
同時に、自分が政治連盟の一員としてこの度の法改正の現場に入って初めて、これまで成し遂げられた法改正には、多くの議員の先生方のご尽力と、先達の行政書士の方々の細やかな心配り、併せて地元会員の皆様の日々の地道な活動による信頼関係の賜であることを知ることができましたことに、衷心より感謝申し上げます。
政治連盟は選挙応援の為の組織ではございません。国会議員や議員秘書、政党関係者との日々のロビー活動を通し行政書士の業務範囲を守り、来たるべき法改正に向けた活動を行っております。この原稿を通し、政治連盟の役割を今一度ご理解いただければ幸いです。
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