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支部だより「岡山県行政書士政治連盟」

<日行連・日政連・岡山県行政書士会・岡山県行政書士政治連盟 共催イベント>
山下貴司衆議院議員による講演の開催  「外国人材共生社会の未来」
~育成就労、特定技能など、最近の入管法改正を踏まえて~

 令和7年3月15日(土)15時から岡山2区選出の元法務大臣山下貴司衆議院議員様をお迎えして、「外国人材共生社会の未来」をテーマに約1時間の講演をしていただきました。
 本講演は、日本行政書士会連合会、日本行政書士会政治連盟、岡山県行政書士会及び岡山県行政書士政治連盟の共催により実現したものです。岡山県行政書士会事務局の大会議室での会場参加者は51名が集まりました。また、オンライン中継では全国から447名の参加者が集まり、全体では約500名となり盛大に開催されました。
 はじめに、岡山県行政書士会 黒田積会長(当時)よりご挨拶があり、続いて日本行政書士会政治連盟 井口由美子会長、日本行政書士会連合会  水野晴夫常任理事がご挨拶をされました。
 講演では、①在留外国人についての様々な統計情報、政府方針、近年の動き ②技能実習制度・特定技能制度の見直しについて ③技能実習制度・特定技能制度の概要 ④令和5年入管法等改正法案についてなどについてお話しいただきました。
 ①では、日本で就労している外国人は令和6年10月時点で約230万人おり、地方公務員数が約280万人、第一次産業従事者が約200万人ということから、230万人というのがどういった数字なのかということ。①の最後では、アジアの多くの国の労働者にとって、日本は必ずしも魅力的な国ではなくなってきている、という厳しい状況を分かりやすい表を使いお話しいただきました。
 ②では、育成就労制度では開始時点での日本語能力についてN5合格、「または、それに相当する講習の受講」、へと変更されたこと。特定技能2号の「在留期間が制限なし」となったことについて、「実質的な永住につながるのではないか?」という疑問に対しては、「更新が可能」ということであり、そういうことにはならないということなどをお話しいただきました。
 ③では、閣議決定したばかりの重要事項として、大都市圏に人材が過度に集中しないようにすること。育成就労制度では、「入国時に受入機関の税・社会保険料の納付状況を審査」、「在留中は本人と受入機関双方の税・社会保険料の納付状況を審査」、「未納のまま出国した場合、受入機関に納税管理人になることを求める」などにより出国後も納付を促すこと。
 分野別運用方針については、介護では訪問系サービスへの従事を認める。工業製品製造業では適正かつ円滑な受け入れ推進を担う民間団体を設立し、受入機関は当該団体に加入すること。外食業の分野では風営法許可を受けた旅館・ホテルでの特定技能外国人の飲食提供全般の就労を認めることなどをお話しいただきました。
 ④では、難民条約上の難民には、紛争避難民(ウクライナ避難民など)は当てはまらず、保護するのが困難なため、補完的保護対象者の認定制度を創設し、定義を満たした者は一律に保護し「定住者」の在留資格を与えることで、一層確実な保護につながるのではないか、とお話しいただきました。ちなみに、紛争避難民の問題については、今回ウクライナの関係で注目されましたが、以前から議論そのものはされていたとのことでした。
 最後の質疑応答では、事前に募集した質問に回答していただく形式で行われました。①入管審査官の増員については、入管庁全体で約6,500名となり、これは外務省全体に匹敵するとのことでした。②日本語教育に力を入れなければ将来的に欧州のような分断を生むのではないかについては、本国語の膨大な量のガイドブックや200本以上の動画教材を作成して対応するとのことでした。
 ➂都会への流出をくい止めることについては、まさに現在進行形で国会で議論中とのことでした。④特定技能申請の前提となる国土交通省や経済産業省の手続きなど、手続きに時間がかかり過ぎ、また、必要資料が多すぎることについては、申請が期限に間に合いそうにない場合は、特定活動「特定技能移行準備」の申請で対応するなどの方法があることなど説明されました。
 最後に、岡山県行政書士政治連盟 安井健会長よりご挨拶があり、講演を締めくくりました。その後の懇親会では、山下貴司様が各テーブルを回られ、貴重はお話しをお聞きすることができました。
 今回の講演では、国会議員の方から直接国の動向、最近の法改正などについてお話しいただける非常に有意義な機会となりました。改めてご尽力いただいた方々に御礼申し上げます。