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支部だより「栃木県行政書士政治連盟」

「改正行政書士法に関する説明会」を開催

 12月22日(月)午後1時30分から、ホテルニューイタヤ「桜の間」において「改正行政書士法に関する説明会」が開催され、67名の会員の参加がありました。
 行政書士制度を取り巻く環境が大きく変化する中、行政書士法の一部を改正する法律が令和7年6月13日に公布され、令和8年1月1日から施行されました。
 本改正は、①「行政書士の使命」の明文化②行政書士の職責として「常に品位を保持する義務」等および「デジタル対応努力義務」を創設③行政不服申立て手続を代理できる「特定行政書士の業務範囲の拡大」④確認的に「業務制限規定の趣旨の明確化」⑤「両罰規定の整備」等を内容とするものです。
 本説明会では、改正行政書士法の内容や成立に至る経緯、改正を踏まえた今後の行政書士業務の在り方について、三部構成で説明が行われました。
 第1部では、日本行政書士会連合会会長宮本重則氏を講師に迎え、「改正行政書士法がもたらす行政書士の職域拡大について」および「改正行政書士法にかかる非行政書士行為への注視について」をテーマに、改正法の意義と職域確保の観点から解説が行われました。宮本会長は、改正行政書士法により行政書士のデジタル対応が明確化されたことを受け、国民の権利利益の実現に資する使命のもと、行政手続のデジタル化を支える行政書士としての役割を強調されていました。また、オンライン代理申請体制の整備や特定行政書士制度の充実、災害対応体制の強化を通じ、全国の単位会と連携しながら「かかりつけ行政書士」という理念の実現を目指す強い意気込みが示されました。
 第2部では、日本行政書士政治連盟会長常住豊氏より、「改正行政書士法成立までの経緯について」と題し、法改正に向けたこれまでの取組や関係各方面との調整過程について説明がありました。例として、コロナ給付金対応やマイナンバーカード代理申請、災害復興支援などの実績を積み重ね、関係省庁との連携や実務家と法学研究者の参画による制度研究を進めてきた経緯が紹介されました。なかでも、今回改正された行政書士法第19条(業務の制限)に「いかなる名目によるかを問わず」との文言が盛り込まれた背景についての説明は、強く印象に残る内容でした。
 最後に、今後はデジタル社会に対応した行政書士の役割を一層果たすとともに、継続的な法改正に向けて会員の協力が重要であると締めくくられました。
 第3部では、日本行政書士会連合会デジタル推進本部長関谷一和氏が登壇し、「改正行政書士法の解釈を含む行政書士業務のデジタル化について」をテーマに、デジタル社会における行政書士業務の展望と実務対応について解説がありました。
 今回の法改正により「デジタル行政手続は行政書士へ」という国民的な理解の浸透が期待されると説かれ、デジタル化が急速に進展する中で行政書士がオンライン手続を積極的に活用し、実績を蓄積することが、行政への提言力の向上につながり、ひいては法定の「手続代理権」確立への足掛かりになると述べられました。実務上は、なりすまし防止やサイバーセキュリティへの理解も求められる一方で、デジタル化への取組が行政書士制度の向上や今後の法改正につながる基盤となることが示されました。
 説明終了後の質疑応答では、今後の法改正に向けて日行連と会員との情報共有の在り方について、検討状況や経過を共有する重要性に関して質問が寄せられました。また、新設された品位保持義務について、脅迫行為や大声による威圧、暴言、誹謗中傷、ハラスメント行為等が同義務に含まれることの確認と違反が疑われる場合の対応について質問がなされました。更に、補助金申請業務に関する行政書士制度の理解・周知の必要性についても質問が出されました。質疑応答を含め、予定時間を超過するなど、強い問題意識が感じられる説明会となりました。